「フジファブリック」の”今”を語りたくなった
フジファブリックというバンドは凄い。何が凄いって、このバンドを好きな人ほど愛が溢れてしまう。
ストイックに音楽と向き合い、フジファブリックにしか出せない曲の魅力は一度聴いたら病みつき、私もこれまでどれだけの曲を聴いてきたかはわからない。
独特な世界観、テンポ、曲調、雰囲気、どれをとってもフジファブリックにしか出せない味がいつもある。
そして彼らの話をすれば、必ず出てくる「志村正彦」の存在。
フロントマンとして、フジファブリックを世に知らしめ、牽引してきた彼の存在はバンドだけではなく、音楽ファンとしても大きい。
彼の作る曲にどれだけの人が心を打たれ、今なお多くのアーティストからもカバーされているだろうか。
彼の訃報に誰もが、フジファブリックの終わりを頭によぎらせた。しかし残されたメンバー3人でバンドを続けることを決め、今日にいたるまでいくつもの曲、アルバムを出し、ライブを行ってきた。
そんな彼らが自身の口から”最高傑作”と言うほどのアルバム「F」が遂にできた。
ずっとフジファブリックを聴き続けてきた私も文句なし、今現在で最高のアルバムだと思っている。
そんなアルバムに関して、語っていきます。
アルバム名「F」に込められた想いとは
今作「F」には色々な意味が込められている。
もちろんフジファブリック の「F」であったり、曲のテーマに合わせて、Fの入る言葉なんかもそうだ。
例えばFOODの「F」、FEVERの「F」などなど。
もちろん各曲にはフジファブリックの魅力がギュッと凝縮されている。
アルバムの中でまず始めにおすすめしたいのが、こちら。
「破顔」
現在のフジファブリックで大きな存在となっているフロントマン「山内総一郎」が作詞作曲した中で抜群にいい曲だ。
哀愁もありつつ、前向きに、かつ壮大な曲の広がりがある。
これまでの曲の中では「Green Bird」がイメージに一番近い。
「破顔」(はがん)とは”表情を崩す””顔をほころばせて笑う”という意味がある。
歌詞を見ると、曲名の意味がとてもよくわかるので、ぜひ読んでみてください。
3人体制になり、各々が作詞作曲を担当することが、多くなったが、特に山内が制作した曲は心を打ち、感情に響いてくる。
そして歌い方にも熱を感じられるのも、ボーカルとしても大切だ。
彼が3人体制になってから一番努力したんじゃないかと思えた。
「手紙」
山内が地元大阪の事を振り返り書いた、曲名からもわかるようにこれは地元への思いを込めた「手紙」をテーマにした曲だ。
故郷の懐かしい光景が目に浮かぶような優しい歌とメロディ。
「元気でやってますか、笑えてますか」
自分から地元に向けた問いかけに、地元への哀愁が感じられる。
フジファブリックは毎年、メンバーの凱旋ライブをやるので、どこで歌ってもピッタリのナンバーだ。
そして歌詞を聴くとやはり前フロントマンである「志村正彦」の存在が思い出される。
しかし、志村とはまた違った真っ直ぐな歌詞に胸打たれる。
様々な視点で聴けば聴くほど、心に染みてくる。
「東京」
あるライブでの曲紹介時に山内が盛大に言い間違えたことで生まれた曲。
その後、ちゃんと曲を作ると公言してから、しっかり作成するあたり、ファンとしても好感度があがる。
フジファブリック初期から感じる、変速ステップようなダンスミュージック路線が全開に出ているクールカッコいいナンバー。
イメージとしては渋谷の華やかさも残しつつ、ちょっとダーティな雰囲気。
フジファブリックのメンバーは全員、東京以外出身。
そのせいか、キラキラ光って見える東京のイメージとダークな一面を表現されている様でしっかりと裏の顔を感じさせる要素を感じる。
まとめ
今作は一通り聞いた後、お腹いっぱいになってももう一度聴きたくなる中毒性がある。
そして、各曲ごとの特徴は作詞、作曲したメンバーによって異なり、人によって好みも分かれるだろう。
だが、それがいい。
まとまりが無いようで、アルバム全体としてはしっかりと「フジファブリック」になっている。
間違いなく、現体制で最高のアルバムができたと思う。
これを聴かずしてはもったいないと声を大にして言いたい。
初めて聴く人にもぜひともおすすめしたいアルバムです。
新曲もでます、楽しみだー!!
ではまた~
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