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【レビュー】「宇多田ヒカル」の新アルバム「BADモード」の魅力”音楽表現の最上級のこだわり”を語る

「プロモーション」

やっぱ宇多田ヒカルって凄いって感想になる

先日、発売された「宇多田ヒカル」の新しいアルバム「BADモード」を聴いた。

最近だと、エヴァンゲリオンの映画の主題歌やってるなーくらいにしか追っかけてなかったけど、
調べてみると、全アルバムから約4年ぶりに新しいアルバムが出ていることを知った。

御用達のSpotifyは音楽トレンドから置いてかれないように、いつも配慮いただいている。
本当にありがとうございます。

ご本人様解説付きの通常のアルバムでは決して聴くことができない素晴らしいコンテンツに触れながら、
アルバムの1曲1曲を聴いていくと、どの曲も一言では語れないほど良曲が揃っている印象でした。

「宇多田ヒカル」が日本の代表的な歌姫ではあるが、音楽に正面から向き合っている姿や、
その時の感情、感覚の面白さがこのアルバム魅力なのかなと思いつつ、
おすすめ曲に触れながら語っていきたい。

※こちらのプレイリストは宇多田ヒカルさんの本人解説付きです!

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「宇多田ヒカル」的な表現の面白さがわかる3曲♪

「BADモード」

宇多田ヒカルさんが自らライナーノーツ的な発信をしているので、果たしてこの解説いるのかなと思いつつ。

コロナが全世界に蔓延したときに、身体的な影響だけでなく、精神的にも落ち込んだ人はたくさんいる。
友人知人、恋人や家族の影響、仕事やプライベート、趣味に至るまで制限されるとこんなにも影響があると言うことがこの数年でよくわかった。

絶好調の逆の意味を「BADモード」としているのが、宇多田ヒカルの面白い言葉選び。
解釈として「絶不調」としてしまうと重く受け止めてしまうところを、エンタメなのでオシャレな表現に変えているのは意図的なのか、彼女の価値観なのか。

また歌詞に「パジャマでネトフリ見ながらウーバーイーツ」と自粛期間中の過ごし方に親近感も湧く。
不幸中の幸いの中で生まれた曲なのか、感謝はできずとも素敵な曲が生まれたことに感動する。

曲調はR&Bの軽快なノリに彼女らしいPopさが融合している。

気持ちが落ち込んだ時に聴きたくなる、元気が出るナンバーだ。

 

「君に夢中」

楽曲自体は数年前にできていたが、ずっと歌詞がない状態が続き、寝かせていた曲。

ドラマ「最愛」の主題歌が決まったことで、ドラマの資料を参考に根底の感覚を発端に書いたようだ。
その歌詞もかなり難儀だったようで、確かに楽曲自体はパートが分かれているので、ラップに近いパートと歌パートの違いはあるものの、繋がりは持たせる必要もあり。
うまく融合した上で、コーラスを重ねているので技術的なところはわからないが試行錯誤していたのかなと想像ができる。

久しぶりにニューヨークに帰った嬉しさがパワーになり、曲の雰囲気とは違う感情だけどその力も入っているとのことだ。
確かに、力強い歌声は感じる。
その気持ちをそのまま楽曲に載せられるのがとてもすごい。

「君に夢中」になることで、本来の自分の考えや感覚を狂わしてもその人を中心とした思考、行動になってしまう。狂った感覚に陥る面白い曲だ。

感覚的に意図して生まれた曲なのか、個人的にもこのアルバムで1番好きな曲になった。

 

「誰にも言わない」

PVはないので、CMの動画を。

「サントリー天然水」のCMタイアップ曲。
CM自体が自然の中なので、雄大さがあるが映像に負けないパワーのある楽曲となっている。

イントロのシンセサイザーの音から、打楽器の生の音。
自然を表現するのに必要な音だけ集めて、シンプルにしているが表面的ではなく音の広がりを感じる。
コーラスやエコーを有効に使っているからこその表現だ。

感覚を研ぎ澄ませている、常日頃からその感覚を大事にしているからこそできた曲。

このアルバムでは唯一、生の音が入っている曲とのこと。

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まとめ

他にも「One Last Kiss」「PINK BLOOD」など収録されている曲にはハズレはない。
むしろ全体を通して聴き終わった後の清々しさや、感覚が研ぎ澄まされるのが良い。

どの時間帯に聴いても良いし、映画のワンシーンのように絵になる音楽となっている。

また宇多田ヒカルは音楽に対して、もちろん真剣であるし、軸がある。
今作でもその軸として、音楽表現の最上級レベルを聴かせてもらった。
それでも聴きやすさは損なわれず、実は今作が初めてのバイリンガル作だからこそ。

ぜひ、気になる方は聴いてみてください!

ではまた〜

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