音楽アーティストレビューくるり

風情を感じる「くるり」のジャンルレスな音楽の魅力を語りたい。

「プロモーション」

30代になってから、気がつけば一日が終わっていることが多くなってきた。
まるで1.5倍速で動画をみているような感覚。

特にそう感じるのは10代から好きなバンド達が毎年周年を迎えるアニバーサリー企画が増えたこと。

今回語ってみたいバンドは「くるり

聴き初めてから早いもので10年以上経っている、彼らもコロナの影響はあったものの、先日25回転(周年)を迎えたライブも行っている。

ここで問いかけてみたいことがある。
ずばり「くるり」はどんなバンドか。

この問に関して私はポラロイドカメラのようなバンドだと思っている。
彼らの曲を聴いているとその曲ごとに自分の過去の経験が思い出されシャッターを切り、その時の感情がふつふつと蘇ってくる。

今、この記事を書いているときも「くるり」を聴いているが、たびたび手を止めながら、頭に浮かんでくる絵を眺めている。

25周年のアニバーサリーライブDVDが出ることを知り、振り返りながら自分なりの「くるり」の魅力を語ってみたくなった。

また私と同様にを好きな人には共感してもらえると嬉しい。

「プロモーション」

「くるり」って、不思議なバンドなんです

このバンドとの出会いから書いてみよう。

といってもそんなに特別ではないと思っている、なぜなら彼らを語る上で一番王道な曲で知ることになったからだ。

「はらの花」

まだ彼らを知らない人にはとりあえずこの曲を勧めている。

その時に必ず言うのは「なんか良いよ、この曲」

抑揚の無い、たんたんとしたまま、進んでいく。
音の数も少なくシンプル。しかし、不思議と耳に残り、そして何度も聴いてしまう。

10代の頃、バンドを演っていた私は毎日TSUTAYAに行っては激しいロックな曲ばかり聴いていた。
しかし、この曲だけはいつもお気に入りプレイリストの上位にきていた。

私はせっかちな性格だが、そんなせっかちな性格が嫌いでもある。
10代の頃はそんなこと一切気にしていなかったから、なぜこの曲を好きになったかわからなかったが、
20代になり、社会人になり、いつもスケジュールや締切に追われて生きる毎日から抜け出したい。
そう思うようになってから、なぜこの曲が好きになったかわかった。
30代の今、休日に飲むジンジャエールがお酒よりも好きになった。

「くるり」って不思議なバンドなんです。
歳を重ねて、色々なことに気付かせてくれる。
この曲の歌詞も全然そういうメッセージはないんだけど、私はそう想いながらいつも聴いている。

「プロモーション」

ジャンルレスな音楽の中、どの曲も必ず「くるり」の音がするんです

この記事を書いている現在時点で、出ているアルバムは25枚。
その中にはベストも含まれているんだけど、活動期間を踏まえて考えると1年に1枚は出している。
ライブ活動もしながら、このペースは凄い。

しかも、映画のサントラまでやっていたりするもんだから、凄いの一言に尽きる。

この記事を書こうと決めたときからアルバムを順番に聴いたり、「くるり」のことを書いている記事を読んだりしているのだが、彼らの音楽に”ジャンル”や”カテゴリー”は無いように思える。

いや、ジャンルはあるんだけど、アルバムごとのコンセプトはバラバラ。
J-pop、ロック、エレクトロ、クラシック、インストゥルメンタルなんでもござれな感じ。

バンドメンバーもギターボーカルの岸田さん、ベースコーラスの佐藤さん以外は変わっている。
Wikipedia見ると8期まで書かれていて、なんだかアイドルみたいな書かれ方されているのが面白い。

長い歴史の中で、じゃあ何から聴いたら良い?と聞かれることもあった。
そういうとき、私は「とりあえず2枚、あとはベストアルバムを聴いておけば間違いない」と伝えている。

ベスト1

ベスト2

20周年だと更にまとめて良いところ取りができる。

「くるり」の面白いところは曲ごとの特徴は様々ということもあり、必ず1曲は好みの曲が見つかる。
アルバムもコンセプトごとに作成されているため、それが理由でどのカテゴリーにも当てはまらないのである。

しかし、ジャンルレスな音楽の中、どの曲も必ず「くるり」の音がするんです。

もう一歩踏み込みたい人におすすめしたいアルバムがあるので、興味があればぜひ聴いてもらいたい。

「プロモーション」

「くるり」おすすめアルバム3選

①さよならストレンジャー

名曲「虹」や「東京」が収録されている。

「フジファブリック」や「サカナクション」「アジカン」を彷彿とさせる楽曲があり、その中でもくるり特有の空気感がたっぷり詰まっている、いつ聴いても色褪せないなと思う。

「虹」

最近のライブで聴いても良い、むしろ時間が経ってより洗練された曲である。
サムネの岸田さんの笑顔が最高!

過去を掘り返して聴きたい方におすすめです!

②TEAM ROCK

個人的に1,2を争う曲「ワンダーフォーゲル」や冒頭で紹介した「ばらの花」が収録されている。

とりあえず「くるり」を聴きたい人はこの作品をおすすめされることが多いだろう。

ロックサウンドを中心とした楽曲で構成されているなかで、エレクトロな楽曲も入っていたり、バラエティに飛んでいる。

「ワンダーフォーゲル」

25周年ライブでも演奏されている、気持ちもいい感じで前向きにしてくれる良曲!

③THE PIER

ジャンル「くるり」を確立させたどの曲とも似通わない「Liberty&Gravity」を中心に、とにかくとことんやったと言われている作品。

これぞ「くるり」の表現の奥深さ、初めて聴いた時に不思議な世界に迷い込んでしまった感覚になった。

「Liberty&Gravity」

この曲をライブで聴いたときは鳥肌がすごかった、そして自分の音楽遍歴に新しい風を入れてくれた。

「くるり」にハマったら絶対に聴いてほしい!

「プロモーション」

まとめ

25周年を迎えて、ますます広がっていく楽曲の表現は宇宙の如く。

今後も楽しみなバンドであるし、初めて聴いたときから10年以上経った今でも聴き続けている。

「くるり」が少しでも気になり、このページに辿り着いた一人でも多くの人に聴いてもらいたい。

ではまた〜

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