音楽アーティストレビュー空想委員会

活動再開した青春バンド!「空想委員会」の魅力”ストーリー広がる空想”

「プロモーション」

「空想委員会」の奏でる短編小説のようなストーリー

皆さん、空想してますか!?

電車に乗っているとき、歩いているとき、授業中や仕事のふとした瞬間、自分の思い描く世界が広がっていくあの楽しい感覚を曲に落とし込んだバンドといえば。

「空想委員会」

2010年に結成された、ドラム不在の少し珍しいタイプの3ピースバンド。
Vo&Gtの三浦隆一(通称:委員長)、Gtの佐々木直也、Ba.岡田典之
2014年にメジャーデビューし、目まぐるしく活動を行っていたが、2019年4月にそれぞれの音楽への向き合い方や個々の活動のため、活動を終了した。

解散ではなかったものの、一度バンドの活動が終了するということはいつ再開されるかわからない。
それこそ、未だに活動を再開するバンドも多くはない。

それでも彼らの音楽は聴かれ続けた。

まるで短編小説のような、物語のように展開される曲や繊細な気持ちを表現した歌詞。
どの曲もキラキラしている。

そんな彼らが2020年4月に待望の活動再開を発表した!
今後活動が増えてくる中で、ぜひこの機会に多くの方に聴いてもらいたい。

この記事は

・初めて空想委員会を聴く
・今まで知らなかったけど聴きたいと思った
・空想委員会知らないなんてもったいない!
という方向けにおすすめ曲を紹介します。

そして空想から広がる曲の魅力を語ります!

「プロモーション」

「空想委員会」のおすすめしたい曲3選!!

「春恋、覚醒」

登場人物がとある男子学生。

季節は春、世間の浮かれている状況と比べて、彼は代わり映えのしない日々に飽きている様子。
あまり周りに流されるタイプではないようだ。

そこに一人の女子学生が入ってくる。
かばんも靴も新品、ということは新入生であり、春の真新しさを体現した子であることがわかる。

このように短編小説のような歌詞で始まる。
まさに「春恋」にふさわしい内容となっている。

ロックテイストであるが、”恋心”のふわふわした雰囲気を「空想委員会」が得意とするディレイを使った演奏で表現されている。

物語の展開として、想像するにこの二人は何かをキッカケにお互いを認識することで”覚醒”するのかと思いきや、その期待を裏切るほど、何も起きない。

この現実的な描写が曲の面白いところである。

彼は彼女に話しかけるわけでもなく、彼女の読んでいる本や鞄についているバッチから好きなバンドだと想像し、少しでも彼女の感覚に混ざりたいと思い、自分も聴くようになる。

しかし、3週間ほど彼女の姿を見なくなり、もしかしたらこの間に彼は何かアクションをしたのかもしれない。
想像もかきたてながら、結局彼はいなくなった彼女を彼女の好きであろうバンドの曲を聴きながらまた何事も起きない毎日に戻っていくのだ。
本を読む描写も仕方なくカットしたのかもしれないが、本まで読むほどの性格ではなかったのかもしれない。

短い歌詞の中で、想像をふくらませるのがとても面白いところである。

また曲の展開も、男子学生の心情の変化に合わせて、サビの激しく動揺している様やもしかして彼女はもうこの車両には乗ってこないかもしれないと心配になるところがマッチしていて、BGMとしても聴こえる。

1曲の中でここまで想像させる力がある曲はなかなかない印象。

ぜひ「空想委員会」を聴くならこの曲は外せない。

 

「劇的夏革命」

引っ込み思案な主人公。

普段は引っ込み思案な性格なのか、うまくはしゃぐことができない。
そんな性格でも、開放的にしてくれるのが”夏”という季節。

それはどんな人でも楽しめる季節であり、嘘をつかずに無理せずに心のままに楽しんでいいと肯定してくれる。

主人公はこんな凡人の自分でも楽しむ権利があるんだからと自身を卑下して、背中を押してくれる。
まさに夏にふさわしいキラキラした曲になっている。

また曲自体も夏の日差しが海に反射するようなキラキラした表現。
少し遠慮気味なところでは控えめに、サビの開放的なところで音の広がりを表現している。

”夏だから”と特別な意味をもたせるよりも、”夏なんだから”と肯定的な歌詞の後押しをしてくれる曲となっている。

 

「純愛、故に性悪説」

曲名からも漂う文学的な要素、性悪説という言葉に込められた意味を考えながら聴くと曲の深みが出ます!

性悪説:人は生まれながらにして、悪人である

という説に、”純愛、故に”とつくことがこの曲のポイントである。

スタートは彼女に振られてしまうところから始まる。
好きであるが故に、別れたときに逆恨みの方向に行くのかと思いきや、自分を磨くことで見返してやろうとする。

曲が進んでいくことに、主人公の性格がよくわかってくる。
まさに「純愛、故に性悪説」である。

変にカッコつけずに、リアリティのある努力の仕方、オシャレな雑誌を読んだり、腕立て伏せしてみたり。

ドライブ感のある楽曲が真っ直ぐなメロディと真っ直ぐな主人公の気持ちがリンクしていて、聴いていると応援したくなるし、失恋した人がこの曲を聴けばとても励まされる曲になっている。

「プロモーション」

活動再開、一発目を飾る曲の良さ

「全速力ガール」

曲名の通り、まさに”全速力”がポイントになっている。

目指すべき目標や進むべき道も見えず、希望も何もない状態。
誰でも一度はあるかもしれない虚無感、それではダメなのだとわかっていてもなかなかその状況から脱却することはできない。

しかし、頑張っている人を見たとき、不思議と人はやる気に満ち溢れたり、影響を受ける。
さっきまであんなに落ち込んでいたにも関わらず、不思議と光が差し込んでくることがある。

新しい曲でも「空想委員会」らしいテーマの中で、どんな人にも寄り添う音楽が更にパワーアップしている、これまで以上に安心感のある彼らが帰ってきたのだとこの曲から伝わってくる。

まとめ

空想委員会」はありきたりかもしれないが、それを違った視線から表現することがうまい。
それは想像の斜め上に行くものもあるが、そこで表現されるリアリティがとても共感できる。

またどの曲も、聴いている人を励ましてくれたり、寄添ってくれる優しさがある。
どんな人でも引っ張り上げて、背中を押してくれる。

素敵なバンドが復活してくれて、とても嬉しい。

これからも彼らの”空想から始まる音楽“を聴いていきたい。

ぜひ興味がある方はまずこちらのベストアルバムを聴いてみてください。

そして、最新の「空想委員会」に触れてほしい!

spotifyプレイリストもぜひ使ってみてください!

ではまた〜

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