作為的に無作為を作ること。
2枚目は「作為的に「無作為」」をテーマに制作をされています。
1枚目の収録曲はどちらかといえば知名度があり、フェスやライブでも盛り上がる曲が多く収録されている。
対して、2枚目はどちらかと言えばミドルテンポ目のゆったりな曲が多め。
キャッチーさよりも歌詞の文学的な部分やサウンドにこだわりがある。
CD発売に伴い、あらゆるメディアに出ている山口さんが語っていた。
「紅白出場」「ライブ動員数約4万人達成」という一つの目標を叶えた後、
あえて出したのが今作にも収録されている「グッドバイ」「ユリイカ」である。
特に「グッドバイ」は思い入れも強く、解散も考えるほどの大作だとも語っていた。
「アイデンティティ」のような曲を出せばもっと認知度は広がるよ、
とも言われていたところをあえて「グッドバイ」を出し、ファンの反応を試したという。
実験したが、それは今後の活動をする上で目先のことではなく、
先を見据えた上での行動だと思った。率直にすげー笑
結果としてオリコンチャート2位を獲得した。彼らの音楽は間違ってなかった。
今作の感想、個人的聴きポイント
「グッドバイ」
シンプルだけど、どんどん奥に沈んでいく、不安よりも優しさに包まれる感覚。
サカナクションっぽい、いわゆるエモーショナルな雰囲気よりもそれこそ、彼らの地元である北海道の何もない景色を想像とさせる。
早速、2枚目のコンセプトにハマる曲を持ってきたのは、まるで「2枚目はこんな感じ」とわかりやすく伝えている狙いもあるようだ。
「蓮の花」
夜のドライブにぴったりな曲、ダンスメロっぽい感じよりも寂しさを少し感じさせるような不思議な感覚になる。
これ聴きながら、夜歩いていたら別の世界に行けそうな気がする。
歌詞も蓮の花と蜘蛛でたとえた、文学的な詩が面白い。
「ユリイカ」
1枚目ではRemixで入っていたが、こちらが元。
RemixVerを聴いていてからこちらを聴くと、トラックがシンプルなので、余計なものは一切入ってない感じがある。
サカナクションの深い部分が耳で感じられるので、個人的にはリピートを薦める。
「さよならはエモーション」
「さよならはエモーション」この言葉の印象が強い。
悲しみを忘れたくて、深夜のコンビニでコーヒーを買う。
想像しやすいシチュエーションが曲のイメージとリンクしている。
こちらも別れの歌、まさに情緒や感情と別れをする。
切なさをサカナクションらしいサウンドで表現しているのがすごい。
「セプテンバー-札幌 Version-」
優しいコードストロークとマーチングのようなドラムが幻想的。
かつ札幌の雪の景色が見えるような静けさを感じる。
実際に札幌は何度か行ったことがありますが、この曲を持って行きたい。。。
東京Verではシティポップっぽさがあったが、札幌Verには柔らかさや豊かさがある。
アレンジが変わるだけで歌詞の意味も違って聴こえるから不思議なものだ。
まとめ
後半もこちらの雑誌の内容を踏まえて。(なるべくネタバレにならない程度に)
今作にある曲は特に「音」にこだわりがあるという。
音と言っても、きれいに聴こえるとかではなく「今やりたい音」が実現できているかどうかである。
2枚目は特にダンスミュージックはないのだが、穏やかな曲でも踊れる曲が多い。
ちょっと揺れたり、シティーポップやブラックミュージックの要素が散りばめてありこれも一つの挑戦として行っている。
必要な音だけを残して曲を構成したり、音色の説得力やバンドのアンサンブルがわかりやすく入ってくる。
このわかりやすさが個人的には音楽を聴く上で難しく、こだわりが必要な点だと思う。
スッと入ってくるメロディに文学的な歌詞がたまらない。
今作、実は発売が4月予定だったが6月に延びた理由は山口さんが歌詞間に合わなかったらしい。
歌詞に行き詰った際に、ポップスの神様「ユーミン」こと「松任谷由実」と「松任谷正隆」のお家でご飯を食べて相談に乗ってもらったそうだ。
ポップスを作りたいと言った山口さんに「あなた、もう作ってるじゃない」と言ったユーミン
「ポップスは5年後に認められるもの」と言った。
山口さんはその言葉に助けられて残りの歌詞を書ききったようだ。
※7/6放送のSONGS参照
サカナクションの今の魅力が表現されている6年ぶりのアルバムですが、そのこだわりから次作はいつ出るのでしょうか笑
しかし雑誌インタビューでも、次作へ繋がる今作と言っていたのでまた新たな世界を表現してくれると思う。
ではまた~
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