ついに、待望のアルバム発売!
フルアルバムとしての発売が6年ぶりとのことで、時間の経過と比例してこの嬉しい気持ちはなんだろうか。
前作「sakanaction」の発売が2013年。
そしてこの6年間、サカナクションは様々なことをしていた。
カップリング集の「懐かしい月は新しい月」やベスト盤である「魚図鑑」、
シングルや配信であれば今作にも入っている「新宝島」「多分、風。」など。
ライブも2015年頃はベースの草刈の出産もあり休んでいたが、定期的に行っていた。
最近はNEWS23にVo.山口が出演している。
サカナクションの楽曲全てを制作している彼は音楽の可能性を常に模索している、
そしてビジネスとしての音楽のあり方なんかも話していた。
詳しくはこの記事を見てみてください!(まとまっているので見やすい)
他にも過去、情熱大陸に出ている時はパリコレで駆使したバイノーラル音源を使用した録音など。
最近のライブでは6.1chサウンドを駆使したライブも行う。
(簡単に言うと会場のどこにいても同じ音質で聴ける、位置にとらわれないでライブが楽しめるという事)
と実は6年間、様々なことをしていたsakanactionのアルバムとなれば今作の期待値はぐーんっと上がる。
ぜひ聴きながら読んでみてください。
834.194の名前の由来
今回の「834.194」という数字にはどういった意味を込めているのか。
さまざまな憶測がSNS上に飛びかっているが正式な意味の発表は実はま出されておらず。
なんなら山口さんも読むときそのまま数字で読んだり「闇夜行くよ」なんて言ったり。
私が見た中で一番それっぽい憶測を上げると。
- 札幌と東京の距離
これは札幌で初ワンマンを行った「北海道 BESSIE HALL」 から
10周年ライブを行った「東京 新木場スタジオコースト」までの
直線距離とも言われております。
…他のサイトでも紹介されているね。
しかも今作には「セプテンバー」という曲が東京と札幌の別バージョンで1枚目と2枚目の最後にある。
これはかなり有力な説。
北海道と東京のスタジオの直線距離でした!
曲の感想、個人的聴きポイント
1枚目の方からおすすめの曲をいくつか語ります。
「忘れられないの」
曲調、PV共に昭和の良きところが抽出された曲。
このダサさが1周回って、今っぽいカッコよさがある。
軽快なノリとサカナクションのダンスミュージック感があり、6年ぶりのアルバムを聴くにあたり
肩に入れていた力がゆっくり抜けていく感じがした。
ベースのスラップが心地よく、派手さはないものの大衆受けしやすい。
歌詞の夢心地な感じもとても楽しい。
「多分、風。」
個人的には待望のアルバム入り。
サカナクションのデジタルっぽい感じと、ずっと同じ様で細かい変化のある曲展開。
ゆるく踊れる感じがまた絶妙でいい。
Aメロ~サビまでが一定なのに、テンションが上がれる。
2番Aメロの間奏はかなりツボ。
「新宝島」
こちらも映画タイアップの大人気曲。
「多分、風」と同様にアルバム収録を待ちに待った。
PVはかの有名なコント番組「8時だよ、全員集合!!」のパロディなのに、新しさも感じる。
今作はどの曲も、昭和っぽさがあるのに最新のトレンドが入っているような面白い曲が多い。
ギターソロは何度聴いてもトリハダ笑
笑えるくらい好き曲に出会えることはそうそうないと思う。
「モス」
ドラマのタイアップにもなり、話題となった新曲。
わかりやすく盛り上がっていくオケと遊び心がある。
おなじみのメンバーコーラスも邦ロックには珍しくクイーンみたい笑
現代にピッタリのわかりやすさ全開のライブで確実に盛り上げるナンバー。
でも、PVは衝撃過ぎてよくわからない。
「セプテンバー-東京 Version-」
今作は2枚組で両方最後の曲は「セプテンバー」という曲。
それを「東京」と「札幌」の2バージョンにてアレンジをしている。
この曲はサカナクションの前身のバンドと言われる「ダッチマン」の時に制作されており、
864.193が発売される前にラジオで弾き語りされるほど、かなり思い入れを感じる。
この曲以外もいくつかサカナクションになってからリメイクされた曲もあるが、
今回は「セプテンバー」が今作のキーとして入っているようだ。
落ち着きのあるメロディに胸を打つ低音。
エモーショナルな楽曲となっており、寝れない夜や心を落ち着く曲を聴きたい時に聴いている。
シチュエーションを選ぶような狙ったような感じもするし
けして壮大な曲ではないのだが作為的に耳にスッと入ってくる。
聴いた後に長く息を吐くと悩んでいた事も今度はスーッと出ていってしまうような爽快感がある。
メロディだけじゃなく歌詞も良い。
「僕たちはいつか墓となり、土に戻るだろう」
土に戻り、花にも苔にもなる。
どんな人間もいつか土に帰る、くよくよしてもいい、最後はみんな同じ。
まとめ+おまけ
聴きポイントはたくさんありますが、今回はこちらの雑誌の内容を踏まえて。
(なるべくネタバレにならない程度に)
(いくつかメディアに出ていたのですが一番面白かった雑誌から)
こちらは主にレコーディングに関して書いてありました。
実は今作のほとんどの曲は山口さん以外のメンバーで制作されている。
と言っても山口さんも手を加えてはいるのですが、実際はアイデア出しと歌詞をメインに担当している。
曲の形や大まかな原型は、岩寺 基晴(Gt)、岡崎 英美(key)、江島 啓一(Dr)の3人。
アレンジは草刈 愛美(Ba)
また第6のメンバーとも言われているエンジニアの浦本さん
(2009年発売の「シンシロ」からはずっとこの人)
正直、このインタビューを読んだ時は驚きました。
山口さんワンマンでやっているイメージが正直強かったので、
ご本人にこの記事を見られたら大変申し訳ございませんな気持ち。
詳しくは雑誌を読んでもらいたいのですが、今回は2点あげて話します。
気になる方は買ってください
①コンセプトは「作為性」「無作為性」
1枚目は「ストレートに作為性を作った」2枚目は「’無作為’を作為的に作った」と言っています。
収録曲を見るとわかるのですが、明るめの曲や聴きやすい曲は1枚目、
ディープな曲は2枚目に入っているのがわかります。
これは以前、山口さんがとある記事で言っていたのですが、
音楽フェスが流行り始めた当初「フェスで勝てる曲を作らないといけない」と
その時の流行りや作為的にライブで盛り上がる曲を作ろうとしていたことがわかります。
その傾向で言うと今作はわかりやすくひも解くと
「メジャーよりな1枚目」「マイナーよりな2枚目」となります。
②第6のメンバーと呼ばれるエンジニアの「浦本さん」の存在。
サウンドの面でかなりの活躍をみせている方のようで、
ライブにも「マニピュレーター」として参加している。
※マニピュレーターとは、電子楽器や打ち込みサウンドをバンド演奏の中に取り入れて、
コンピューターを制御することが「マニピュレーション」で、
それを担当する人が「マニピュレーター」と呼ばれます。参考サイト
ライブでは観客側で行っているので、ライブでのサウンドがわかっている浦本さんが必要だったんですね。
あくまでもライブと音源は別物ですが、
音源としてどう聴きたいかを表現するには大事なポジションになるわけです。
またレコーディングでの雰囲気作りなども尽力されており、メンバーからの信頼も高いので、
山口さんもほとんどお願いする形だったようです。
そこまで踏まえて聴くと更に音の完成度を実感できるような気がします。
まとめが長くてまとまりませんでしたが!
今回は2枚組の為、後半も書きます。
ではまた~
コメント
[…] ちなみに前半はこちら […]